「ご飯論法」と「既読スルー」

人材育成ブログ

国会答弁で政権与党がよく使う「ご飯論法」は,別名「論点ずらし」とも
呼ばれる相手の質問をはぐらかす論法です。2018年のユーキャン新語・
流行語大賞に選ばれたことで一躍有名になった言葉です。
 これは,コミュニケーションをとりたいと思う相手には絶対にやってはい
けない話し方です。このような話法を続けていれば友達を失うことは火を見
るより明らかです。
 では,なぜ「ご飯論法」のような話法を使うかというと,相手の質問に答
えたくないという心理がそうさせるといいます。嘘はつきたくないが,正面
から正々堂々と答えると相手のいうとおりの結論になってしまうから負けを
認めたくないと思う心理から使うのでしょう。
 「朝ご飯を食べたの?」と聞かれても「いいえ,ご飯は食べていない」と
答えます。心の中で「パンは食べたけど,パンを食べたかと聞かれていない
から正直に答える必要はない」と思っているのでしょうが,こうした屁理屈
を平気で言えるようになるのは明らかに認知がゆがんでいる証拠です。
 素直な心が周囲の人の共感を呼び,素直さが豊かな生活の源になります。
たとえ会話で相手に負けたとしても「ご飯論法」を平気で言えるような人に
はならない方が幸せだと思います。
 他方,LINEやメールのやり取りでこちらが送ったメッセージに対して
返事をしない行為のことを「既読スルー」と呼ぶそうです。
相手の心を無視するこうした行為は動物にも劣る行為と論破した三重大学
准教授のことが6月7日の天声人語に掲載されました。
 自分が送ったメッセージに返事が来ないことでやきもきするのは人間だけ
でなく,シロイルカも同様だということです。仲間のイルカに「ギー」と声
をかけてから返事がないと更に「ギー」と返事を催促する鳴き方をするそう
です。
拙著には,「コミュニケーションは自分と相手のメッセージの相互循環連続
的プロセス」と書きました。会話はどちらか一方通行では成り立たないこと
を表現した定義です。LINEだからといって相手に何度もスマホの画面を
のぞき込ませるようなまねはさせない方がお互い幸せではないでしょうか。

株式会社comodo
特別顧問 永島清敬

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