「コロナ禍で落ち込んだ給与水準」について

人材育成ブログ

※2021年12月14日現在の記事
新型コロナウイルス感染症が人々の健康に与えた影響は計り知れません
が,生活を支える給与面に与えた影響も甚大であったことが国税庁が発表
した「民間給与実態統計調査」の結果で判明しました。
 昨年の1人当たりの平均年収は438万円で,前年比0.8%減の落ち
込みを記録しました。
 また,コロナ禍が給与に与えた影響は業種によって異なる,いわゆる二
極化の様相を呈しています。給与が上がった業種は,建設,運輸・郵便,
情報通信であり,給与が下がった業種は,流通,医療・福祉,サービス,
製造宿泊・飲食業ということです。人手不足や過剰も業種によって異なり,
「景気悪化で人手不足」という状況が発生しています。
一方,中長期的には少子高齢化により人手不足が給与を上方に押し上げ
る効果があるというのが大半のエコノミストの見方です。
他方,コロナ禍の給与水準の下落を2008年秋のリーマンショック時
と比べると給与の減額要因が違うことがわかります。厚労省が発表した
「2021年版労働経済の分析」で比較すると,リーマン時は雇用減に伴
う給与減額でしたが,コロナ禍では緊急事態宣言による労働時間減少の代
表格ともいうべき残業代の減額が給与総額の減少に影響したことがわかり
ました。
宿泊・飲食等のサービス業や流通業における需要減に伴い女性の非正規
社員が減少する一方で医療・福祉分野の正社員化が進んだため,今後は給
与の低い非正規社員が減少し,比較的給与水準が高い正社員が増加したこ
とで平均給与が上がると見られています。

株式会社comodo
特別顧問 永島清敬

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