「内製化がもたらす人事制度改革のリスク」①「公平性のリスク」

人事制度

 新型コロナウイルスによる感染が世界的に拡大し長期化したことで従来の
ビジネススタイルや生活スタイルが一変しました。商品やサービスを提供す
るビジネススタイルが対面販売から通販サイトによる非接触販売に移行する
など,ビジネスのあり方自体の変革が企業に求められる時代になりました。
このような社会経済の変化は,企業で働く人の人材要件や仕事のあり方を
根本から見直すことにつながり,そのことが社員の処遇・待遇を決める仕組
みである人事制度改革を促進する契機になっています。
 本シリーズ第1回は「公平性のリスク」についてお話いたします。
 人事制度改革は,人事制度構築に精通した経営コンサルタントがいる外部
のコンサルティング会社に委託することが成功のポイントといえます。
 予算等の理由から自社で行うことを選択した企業もありますが,人事制度
改革を内製化で行う場合にはさまざまなリスクが伴うことを承知しておく必
要があります。
それらのリスクについて本号から7回に分けて解説いたします。
まず人事制度改革に当たり,社内で実行責任者を選定しその人をプロジェ
クト・リーダーとして実行スケジュールと進め方を決めます。プロジェクト・
リーダーには,通常人事総務部門や経営企画部門のマネジャークラスが就く
ことになります。
その場合,当該プロジェクト・リーダーは全社員から「公平で信頼がおけ
る人物」という評価を得ていることが求められます。
 つまり,日頃の言動からプロジェクト・リーダーになる人は「社員と公平
に接しているか?」「特定部門の特定社員をひいきしていないか?」「社員に
対して先入観や偏見を持って接することがないか?」などについてチェック
を行う必要があります。
 そして,こうした評価結果が完成後の新人事制度の評価につながります。
 その意味で,社内の人間関係に問題がないと評価されているニュートラル
な人物をプロジェクト・リーダーに選定することが重要なポイントです。
 1年程度かけて苦労して改革した人事制度が社員からの悪評で機能不全に
陥った事例は枚挙にいとまありません。せっかく人事制度改革を実行しよう
と決意した以上,こうした社内の噂で形骸化することがないようにしたいも
のです。

株式会社comodo
特別顧問 永島清敬

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