「内製化がもたらす人事制度改革のリスク」④「客観的合理性のリスク」

人事制度

本シリーズ第4回は「客観的合理性のリスク」についてお話しいたします。
 人事制度改革は人事制度構築に精通した経営コンサルタントが行うのが
一番ですが,予算がない等の理由で自社内で行う場合,さまざまなリスクが
伴います。
人事制度改革は「労働」の評価軸をレガシーなものからその時代に即した
基軸に変換すること,つまり労働条件の変更を意味します。
それは入社時に会社と契約した労働契約を変更することを意味するため,
就業規則変更の手続きを伴います。
したがって,労働契約法第10条に定める要件を満たす必要があります。
このことを少し詳細にいうと,以下のような要件をクリアーして初めて人
事制度改革が行えるということになります。
つまり,労働契約法第9条には,「会社は社員と合意することなく就業規
則を変更することにより労働条件を不利益に変更することはできない」と規
定したうえで同法第10条に,「労働条件を変更する場合の要件」を次のよ
うに定めています。 ①労働条件変更の必要性 ②社員の被る不利益の程度
③変更内容の相当性 ④手続きの妥当性 これら4つの条件を満たした場合
に就業規則の統一的画一的な決定を前提とする性質から,社員が同意しない
ことを理由に人事制度の変更を拒否することはできないことになっています。
 このように,人事制度改革を実施する場合には法的側面を考えて行う必要
があります。また給与制度の変更を行う場合,給与管理方式や給与改定表を
変更することになりますが,論理的な矛盾が起きないように賃金数学を使っ
て設計する必要があります。
 さらに人事制度改革の主幹部門のスタッフは,社員からのどのような質問
に対しても論理的に答えることができなければならないことは言うまでもあ
りません。

株式会社comodo
特別顧問 永島清敬

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