「既読トランスファー」

人材育成ブログ

コロナウイルスによる感染拡大と緊急事態宣言の影響で「3蜜」を避ける
行動が定着してきました。
他方,こうした現象は人とのコミュニケーションが希薄になるリスクをは
らんでいることも忘れてはいけません。特にビジネスの場においてはコミュ
ニケーション不足から生じる誤解を避ける努力が重要になります。
以前,本メールマガジンのトピックスで「既読スルー」についてお話した
ことがあります。シロイルカの行動について三重大学准教授が発表した論文
の一部が「天声人語」に引用されました。
准教授は,「シロイルカが仲間のイルカに『ギー』と声をかけてから返事が
ないと更に『ギー』と返事を催促する鳴き方をするのは,自分が送ったメッセ
ージに返事が来ないことでやきもきする証拠で,こうした感情は人間だけでな
くシロイルカも同様だ」と論じています。このことから「既読スルーといった
行為は動物にも劣る行為だ」と締めくくっています。
このようにLINEやメールのやり取りでこちらが送ったメッセージに対して
返事をしない行為のことを「既読スルー」と呼ぶそうですが,最近ではこの
「既読スルー」よりも数倍失礼な「既読トランスファー」という行為も見かけ
るようになりました。
「既読トランスファー」は,自分が相手に送ったメールの返事が相手ではな
く第3者から届くという現象です。これはメールを受け取った相手が,その
内容を見て,「これは自分が担当することではないから○○さんに転送してお
こう」と考えて第3者に転送し,メールの送信者にはCCに入れて済ます行
為です。
 いくら効率性を重視するショートカットが普及しているからといって,も
らったメールの差出人に出す返事をショートカット(省略)し,第3者に送
る行為は,差出人に対してこの上なく失礼な行為です。
コミュニケーションの原則は,自分と相手のメッセージの相互循環連続的
プロセスです。
 コロナ下でコミュニケーションが不足している現在だからこそ相手の立場
に立ったコミュニケーションを心掛けることが誤解を生まない秘訣といえる
のではないでしょうか。

株式会社comodo
特別顧問 永島清敬

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