認知のゆがみ「全か無か思考」について

人材育成ブログ

 「認知のゆがみ」は物事の捉え方に関する偏見のことです。1976年
アメリカの精神科医アーロン・ベック(Aaron Temkin Beck)が提唱した理
論です。
この理論は現代の私たちが知っておいて損にはならない考えです。
本号から7回にわたり論述します。
人はだれでも多少「認知のゆがみ」を持っています。それは幼少期のトラ
ウマだったり家庭環境からくるものだったりします。重要なことは自分の思
考グセを自覚し,なるべく偏見を持たず柔軟な考えで人と接するよう心掛け
ることです。
現在書店に並んでいるビジネス本の半分程度は思考法の本です。
先人の教えや物事の考え方などをよく学び,つまらないことでくよくよし
ない生き方ができるようになると目の前の生活が楽しくなります。
第1回の本号では「全か無か思考All or Nothing Thinking」について解説
します。
この思考は,すべての物事を白か黒かはっきりさせないと気が済まない思
考のことです。極端な完璧主義の思考パターンといえます。
 つまり,ちょっとしたミスや失敗があると全部がダメだと考えてしまいま
す。他人との関係も相手のちょっとした発言や行動を基準に相手を「いい人」
か「悪い人」かに分類してしまう傾向があります。
 例えば小学4年のお子さんが朝,母親に「今日は国語の漢字テストがあるから
頑張って100点とってくるね」と言って元気に家を出て帰ってきた子に母親が
「今日のテストどうだった?」と聞いたとします。お子さんは母親に褒めても
らおうと「うん90点だったよ」と言った途端に,母親は「なんだ,100点
取れなかったんだ,だめねー」と言います。
母親の態度を見たお子さんはがっかりすることでしょう。
 また,この傾向は自分の行動についても同様に考えてしまいます。100点
か0点かという判断で物事を捉えると「一生満足すること」はありません。
 この世に「完全」,「完璧」なことなど何もなく,誰もがその中間のグレーゾ
ーンで生きていると考えればイライラすることはなくなります。

株式会社comodo
特別顧問 永島清敬

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