人間の仕事はAIに奪われてしまうのか?

人材育成ブログ

 近未来,「人間の仕事はAIに奪われてしまう」。この主張は2013年,オックスフォード大学のマイケル・オズボーン教授が論文「雇用の未来」の中で提唱さたもので,世界中を震撼させました。あれから7年,オズボーン教授の言葉はますます現実味を帯びてきました。現在ICTやAI(人工知能)の発展によってAIの役割と人間の役割が明確になりつつあります。つまり,人間にはできてAIにできない仕事を担当するのがこれからの社会人の生き方ということができます。
 そのことをより詳細にいうと,1つはデータやサンプル数の少ない中で行う経営判断のような仕事です。もう1つは未知な分野でビジネスを成功させるようなビジネスモデルの開発業務,無から付加価値を生み出すクリエイティブワーク,3つ目は人とのコミュニケーションを業とするキャリアカウンセラーや臨床心理士,映画監督,経営コンサルタント,ケアマネージャーなどの仕事です。
 これらは「AIやロボットには任せられない。相手が人間だから価値がある」と考える人間心理が働く分野の仕事です。いずれも人との対話に価値を見出すインターフェイス事業といえます。
 他方,指示されたことを決められた手順や方法に沿って行うような定型業務はAIが得意とする分野の仕事であるため確実にAIに代替されると思います。
 不確実性(VUCA)の時代になり,AIはビッグデータの分析を通して目の前の大量の問題を効率よく処理することが可能になる反面,問題を発見し定義する能力と役割は人間の分野として存続し続けるはずです。
 したがってこれからのビジネスマンの生き方は,「人間の仕事はAIに奪われてしまうのか?」という命題にいたずらにおびえることなく,人間の得意な分野の仕事を自分なりに考えて生きがいを見つけることがだと思います。
 それには,現状に満足することなく問題を発見する努力をし続けることが重要です。問題は身の回りに山ほどありますが,発見しようとしなければいつまでも見つけることができません。問題発見には「なぜ?」という思考方法が役に立ちます。物事や事象をそのまま眺めるのではなく,問題意識を持って取り組む姿勢が「なぜ?」という思考になります。見えないものを見る方法として,「なぜ?」
を使うことが次元を上げてものを考える手段になるからです。
 皆様も日常行動にぜひ「なぜ?」を実践してみてください。線と線で囲まれた2次元空間を上から眺めると周囲の位置関係が見えてきます。これが3次元空間です。そして,3次元空間が見えるようになると,次は4次元空間も見えるようになり,今までと違った空間を体験できるようになります。そのことが仕事にやりがいをもたらすことにつながるかもしれません。

株式会社comodo
特別顧問 永島清敬