As is / To be とは、現在の姿（As is）と、あるべき姿（To be）の違いを明確にし、そのギャップを埋めるための具体策を考えるフレームワークです。
目標達成のために現状の課題を可視化し、理想との乖離（かいり）を分析することで、適切なアクションプランを立てられます。
この手法は、ビジネス戦略の策定、業務プロセスの改善、新規事業の立案など、幅広い場面で活用されます。
現状と目標の違いを具体的に把握することで、やるべきことが明確になり、効果的なアプローチを実行することが可能になります。
As is / To be の基本プロセス
As is / To beは、以下のステップで考えていきます。
- 現状（As is）の把握
- 目標（To be）の明確化
- ギャップ（Gap）の特定
- 解決策の策定
それぞれのステップの考え方について、解説します。
1. 現状（As is）の把握
まず、現在の状況を客観的に分析します。
組織の状態、業務の進め方、プロジェクトの進捗状況など、現時点での課題や強みを整理していきましょう。
例えば、企業の会議文化を変えたいと考えた場合、「社員が忙しすぎて会議の時間を確保できない」といった具体的な現状を明らかにします。
2. 目標（To be）の明確化
次に、理想の状態を設定します。
組織としてどのような未来を目指すのか、どのような業務プロセスを確立したいのかを考えます。
例えば、「社員が活発に議論し、会話の弾む職場にする」といった目標を掲げることで、方向性が明確になります。
3. ギャップ（Gap）の特定
現状と目標の間にあるギャップを洗い出します。
目標を達成するために不足している要素や、改善が必要なポイントを整理することで、課題が明確になります。
例えば、「社員が多忙で会議の時間を取れない」ことがギャップである場合、それを埋めるために業務効率化やスケジュール調整の必要性が浮かび上がります。
4. 解決策の策定
ギャップを埋めるための具体的な対策を考えます。
業務の効率化、チーム内の役割分担の見直し、社内ルールの変更など、具体的なアクションを設定することで、理想の状態に近づけられます。
As is / To be を活用したビジョンの策定方法
As is / To beは、ビジョンの策定・実行にも役立ちます。
多くの企業では、ビジョンを策定するだけで達成できないケースが多いです。
しかし、As is / To beの目標とのギャップを可視化する方法を活用すれば、達成する方法まで検討できます。
以下で具体的な考え方について解説します。
1. 現状のビジョンを明確にする
まず、現在の企業ビジョンや組織の方針を整理します。
企業が現在どのような価値を提供し、どのような市場に向けた取り組みを行っているのかを明確にすることで、次のステップが進めやすくなります。
2. 目指すべきビジョンを設定する
次に、将来どのような姿を目指すのかを考えます。
例えば、「環境に優しい企業として認知される」「グローバル市場で競争力を持つ」といった具体的な目標を設定します。
3. ギャップを特定し、解決策を考える
現状と目標の間にある課題を特定し、解決策を検討します。
例えば、環境に優しい企業を目指す場合、現在のサプライチェーンや製品の生産方法に課題があるかもしれません。
そのギャップを埋めるために、再生可能エネルギーの導入やサステナブルな素材の活用を検討することが重要です。
4. 実行計画を立てる
最後に、ビジョンを実現するための具体的なアクションプランを作成します。
短期的な目標と長期的な戦略を組み合わせることで、組織全体がビジョンに向かって一貫した取り組みを行えるようになります。
As is / To beで現実的な戦略を描く
As is / To be は、現状と目標の違いを明確にし、ギャップを埋めるための具体策を導き出すフレームワークです。
業務改善や組織の変革だけでなく、企業のビジョン策定にも活用できるため、ぜひ一度As is / To beでビジョンを考え直してみましょう。
また、弊社ではビジョンを見直す「ビジョン・ブラッシュアップ」研修を行っております。
「現状のビジョンが現実的でなく達成できそうにない」
「ビジョンをどのように策定して良いかわからない」
上記のようにお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
