熱中するチームの特徴について考えていきたい。
そもそも熱中していないといけない理由はどのようなものがあるのか。
第一にパフォーマンスが上がらないという問題がある。仕事に集中でき熱中して取り組んでいれば、進んで仕事をこなしていくことができ処理速度が早まる。
第二に人間関係の問題がある。冷めきっているチームであれば、自分がやらなくても誰かがやるだろう。面倒なことには関わりたくないと見て見ぬ振りが職場に横行する。冷めきった関係はチーム力を悪化させ、最悪足の引っ張り合いさえ起きかねない。
第三にオペレーション上のミスが頻発する。普段であれば、ミスし得ない仕事であっても、注意散漫な状態だとミスが増える。ミスが新たなミスを呼び、大きなクレームにつながる可能性がある。
冷めきったチームを熱中させるにはどうすればよいのか。
そもそも人が集まっただけではチームにはならない。
チームはつくりあがるからこそ熱中しているチームになる。
では熱中しているチームはどのようなチームなのだろう。
- その目標は達成できる!と感じる。
時間もかかるし、少しハードルが高そうだけど、努力の先には達成できそうだ。そう感じるか否かは大きな差がある。やっても無駄な努力に人は時間を割きたくない。達成可能な根拠や数字を示すと関わる人は目の前の霧が晴れたようにやる気になれる。
- すべきことの範囲を特定できている。
範囲の特定、フォーカスは必須である。といっても実際にフォーカスするのは簡単ではない。野心的なリーダーであればあるほど、あれもやるべき、これもやるべきとすべきことをふやしていってしまう。すべきことを増やした結果、プロジェクトは失敗に終わる。よってすべきことを切り捨てるというある種賭けのような度胸が必要になる。
- 行動と意識が融合している。
なぜこの仕事をしなければいけないのか。その行動のもとになる意識がうまくつながっているかどうかが重要である。新たな行動は無意識に拒否反応を示すことがある。拒否反応を示せば決断は遅れ、後回しになってしまい仕事の能率は上がらない。
- 直接的かつ即時のフィードバック。簡単すぎでも難しすぎでもない。
今は忙しいのでフィードバックは時間が空いた時に後回し。この後回しにする代償は大きい。
仕事ぶりをただ良かったといわれたところで、何がどのように良かったのかがわからなければ、おだてているだけのように聞こえる。プロには具体的にフィードバックしなければ失礼でもある。とはいえ、あまりに難解なフィードバックは気が滅入る。
- 状況や活動を自己統制できている感覚
トラブルが起きて自分では解決不能と感じると、問題に向き合う気力が起きづらくなる。常に故障する車には乗りたくないのと同じである。操作が意のままと感じる車はドライブしていて楽しいものだ。
- やりがいがあり、活動は無理のない形
やりがいがあるのはいいことである。ただやりがいのある仕事は時に過重労働を生みやすい。やりがいがあるからと睡眠時間を削り働き続けるといつか、体と心に悪影響を及ぼす。
いかがでしょうか。
6つもあると大変だと感じますでしょうか。
熱中しているチームを作るのは大変です。
そのためチームが機能しているなら、現状維持でよいと考える人もいます。
熱中するために何もしないチームがあるとすれば、どれか一つ実施するだけであなたのチームには大きな差が生まれます。
1つだけで大きな差が生まれる。であれば3つ実施すれば「あのチームに入りたい」と思えるほどのチーム力を発揮できるのではないでしょうか。自分でもできそうな3つを取り組んだり、上手くいかなかったら別のテーマを実施してみる。そのように取り組んではいかがでしょうか。6つが全て機能するのは理想ですが、理想疲れというものもあります。
自分のチームを熱中させるため点検と実践を繰り返してみましょう。