2:6:2の法則は絶対ではない

 2:6:2の法則は2割のハイパフォーマー、6割のミドルパフォーマー、2割のローパフォーマーに分かれるというものです。これはどんな組織でもあてはまるとい言われます。極めつけは2割のローパフォーマーが会社を辞めたとしても今いる人がローパフォーマー化して再度2:6:2に戻るというものです。

 これ本当でしょうか?パフォーマンスが高い人が2割いたら、それ以上は増えないからと、ミドルパフォーマーへの対策をあきらめたりしませんか。2割のローパフォーマーを成長させたところで、その比率は変わらないから無駄だと何もしなくなりませんか。この比率に振り回されては無駄な諦めがうまれそうなので、Twitterでアンケートをとりました。投票いただけた方ありがとうございます。

 2020年5月20日と2021年5月26日のアンケート結果ですが、全ての会社が当てはまるという理論は、くずれました。絶対なんてことはありえません。私も仕事で様々な会社と関わらせていただきましたが、、ほぼ皆がハイパフォーマーという会社もあります。またそんな比率になるわけがないという場面にも遭遇します。数百人の会社で管理部門や営業、工場内でも役割がほぼ皆違う場合です。ほぼ役割が違う中で2割もローパフォーマーがいては工程が完全にストップします。でもその会社は納期遅れはありません。全員が自分の仕事をこなしているからこそ、納期が遅れないのです。しかもこのパフォーマンスというのは何を基準にするかであっという間に比率は変わってしまうのです。

 パフォーマンスを数値化しやすい営業職で考えてみましょう。売上順にすればハイパフォーマーはAさん、ミドルはBさんCさん、ローはDさん でも新商品で高利益のサブスクリプションサービスの販売数だとハイはDさん ミドルはBさんCさん、ローはAさんとなったりします。Aさんはたまたま先輩から引き継いだ大口顧客を持っていただけだったりするので。将来会社に利益をもたらすという観点で見ればハイはDさんBさん、ミドルはCさん、ローはAさんとなり、比率も変わってきたりします。時間軸や利益率、商材別など切り口を変えれば、比率もセグメント対象者も簡単に変わってしまうのです。

 そもそもこの2:6:2はアリを分析した結果と言われています。そのアリでさえ種類によって比率はまるで異なります。1:9などアリでさえ必ず2:6:2になるわけではないのです。2:6:2の比率で組織の人事戦略を考えると正しい決断を見失うことがあります。その比率に当てはまらないと、わざわざミドルの人を10名ローにしたら丁度2:6:2になった。「よしこれでいいんだな」みたいな比率ありきの人材区分に振り回されないようにしましょう。

 いずれにせよ、自己の成長と組織の成長は不可欠です。相対評価よりも、絶対評価を意識すべき。自分自身も組織もひっぱっていくにはリーダーシップを発揮することが重要。おすすめのリーダーシップ研修は下記まで。

研修に関するお問い合わせはお気軽に
株式会社comodo 石垣敦章
080-3574-4261

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