意思決定で重要なのは、まず問題を知ること

役職が上がるほど、意思決定が必要な場面が多くなり、決定しなくてはならない事柄の内容は困難かつ重要なことが多いでしょう。

マネジメントの父と呼ばれるピーターF・ドラッカーは、意思決定の際に重要なことを、このように述べています。

問題を明らかにする
意思決定をする際に重要なことは、まず問題を明らかにすることです。
問題が分からない、あるいは見当違いであれば、どんな解決策を試しても成果につながりません。問題の分類分けが必要です。「一般的な問題か例外的な問題か、何度も起こることか個別に対処すべき特殊なことか」を分類しましょう。
意思決定の目的と目標の確認
問題が明らかになったところで次に行うことは、目標を設定し目的を明確にすることである。
「目的」と「目標」は別物ですよね。
目的とは、到達しようとして目指す事柄。ゴール。
目標とは、目的というゴールに到達するまでの過程。
目的が不明確のままでは、目標も明確にはできず成果は上がりませんね。
何のために意思決定をするのかを、明確にしましょう。

複数の解決策を出す
様々な方向から問題を見て、解決策を考えます。
この時、嫌われないように、受け入れられやすくするために妥協しようと考えることはせず、勇気をもって解決策を提示してください。

実行(意思決定を行動に移す)
ドラッカーは下記のように言っています
決定を行動に移すには、
• 誰がこの意思決定を知らなければならないか
• いかなる行動が必要か
• 誰が行動をとるか
• その行動はいかなるものであるべきか

これらを問う必要がある。

これらの問いが明らかになっておらず、失敗する組織は少なくありません。
実際、幹部会議で決定したことが上手く実行部隊に周知されていなかったり、間違った解釈をされていたりすることで、思いもよらない方向に進んでしまったということも少なくないはずです。

意思決定されたことが、正しく行動に移されないと成果に結びつきません。

結果をフィードバック
意思決定を行うのは人です。
時には間違ってしまうことがあったり、修正が必要であったりすることがあります。
意思決定の際は、決定そのものに結果をフィードバックできる仕組みを組み込むことが必要です。

意思決定後は、担当者に任せきりとなり進捗状況の管理はせず、書面だけで管理をしてしまう管理職もいるでしょう。
しかしそれでは意思決定の質としては十分ではありません。

ドラッカーは言っています。
「決定の基礎となった仮定を現実に照らして継続的に検証していくために、決定そのものの中にフィードバックを講じておかなければならない。」(『経営者の条件』第6章)
「自ら出かけ確かめることは、決定の前提となっていたものが有効か、それとも陳腐化しており、決定そのものを再検討する必要があるかどうかを知るための、唯一ではなくとも最善の方法である」

最善なのは、決定者自らが実行されている現場にいき確認することなのです。

研修に関するお問い合わせはお気軽に
株式会社comodo 石垣敦章(イシガキ ノブタカ)
080-3574-4261

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