起業時や一人社長でビジョンを決めるべき理由

会社を経営する上で「ビジョン・ミッション・バリュー」は決めておくべきです。しかし、ビジョン・ミッション・バリューが必要な理由として多いのは「組織として同じ方向へ向かうため」と言われます。

そのため「組織として同じ方向へ向かうためならば、起業時の社員の少ない時期には必要ないのではないだろうか?」「そもそも一人社長であれば必要ないのではないだろうか?」と考えてしまうかもしれません。

しかし、起業時でも一人社長でもビジョンは必要です。

今回は、「なぜビジョンが必要なのか?」について解説します。

目次

そもそもビジョンとは企業の中期的な目標

ビジョンとは企業の中期的な目標

まず「ビジョン・ミッション・バリュー」について、正しく理解しておきましょう。

今回は主にビジョンについて解説しますが、基本的にはビジョン・ミッション・バリューはセットで「MVV」と言われます。

それぞれは、以下の意味を持ちます。

  • ビジョン…企業・組織の理想像、中期的な目標
  • ミッション…企業・組織が果たすべき使命
  • バリュー…ビジョンやミッションを達成するための行動指針・行動基準

本来は、3つすべてを考えておくのが好ましいですが、最低限でもビジョンのみは考えておくべきです。

起業時・一人社長にビジョンが必要な理由

起業時・一人社長にビジョンが必要な理由

先述したように、ビジョンは企業の理想像や中期的な目標を指します。

つまり「達成できる目標」です。

起業時においても一人社長においても、目指すべき中期的な目標は必要です。

ただし、ビジョンは「〇年後に年収〇千万円」のような、いわゆる「目標」ではなく、企業として取り組むべき内容でなければいけません。

なぜ、このビジョンを起業時や一人社長の時点で必要なのかについて、解説します。

今何をすべきかが明確になる

ビジョンは「〇年後に△という目標を達成する」のような形で作ります。

そのため、今の時点から何をすべきかが明確になります。

たとえば、あなたがあれもこれもさまざまな作業ができるとしましょう。

しかし、そのすべての作業は、企業として目指す形と合っているでしょうか?

ビジョンを明確にしておくことで、ビジョンに向けた動きに絞り込めるようになります。

どのような人材をどのタイミングで採用するべきか検討できる

ビジョンを決めておけば、人を採用するタイミングも明確になります。

なぜなら、目的達成に向けての計画が作りやすくなるからです。

たとえば「10年後に〇〇の目標を達成する」とした場合で考えてみましょう。

1年~3年であれば、自分だけの力でビジョン達成へ近づけるかもしれません。

しかし、4年~5年目が訪れたとき、ビジョンを達成するためのスキルや知識があなた自身にはない可能性があります。そうなれば、知識やスキルを持つ人材を採用しなければなりません。

人を雇用するというのはデメリットも発生するので、一人社長にとっては大きな決断になります。

だからこそ、ビジョンを先に決めて「〇年後までは自分一人で頑張って、〇年後に人を雇って、より目標達成に近づける」という計画をしておくべきなのです。

起業時・一人社長がビジョンを決める上でのポイント

起業時・一人社長がビジョンを決める上でのポイント

起業時や一人社長がビジョンを決める際に、注意しなければいけないポイントが2つあります。

  • 感情論のビジョンにしない
  • 他者にも伝わるビジョンにする

とくに一人社長の場合は「自分だけがわかればいい」という気持ちでビジョンを策定してしまいやすいです。

しかし、自分だけがわかるような目標であれば、わざわざ企業としてのビジョンで掲げる必要はありません。

以下で、具体的に解説します。

感情論のビジョンにしない

感情論のビジョンは、目標が曖昧になってしまいやすいです。

たとえば「5年後までに、熱い想いを世の中に広めたい!」というビジョンを掲げたとします。

しかし「熱い想い」とはなんでしょうか?世の中にどのように広めるのでしょうか?

このビジョンでは「熱い気持ちを伝えたいという希望」にしかなりません。

ビジョンは、数年後に達成すべき目標なので、感情的だけで押し切るようなビジョンは掲げないようにしましょう。

とくに創業社長の場合、どうしても気持ちが強く出てしまいやすいので、注意しなければいけません。

他者にも伝わるビジョンにする

ビジョンは、自分だけではなく、いつか雇用する未来の社員や、取引先などの社外に向けても伝わるものでなければいけません。

なぜなら、企業のビジョンは一つの評価になるからです。

たとえば、あなたが社員を募集しているときにビジョンを見て、求職者が「このビジョンで一緒に走りたい」と思うかもしれません。あなたの取引先がビジョンを見て「この目標を達成するために、こういう形で協力できる」と思うかもしれません。

そのため、誰が見てもどのような目的を達成したいのかがわかるような内容にすべきなのです。

ビジョンに「まだ早い」はない

ビジョンに「まだ早い」はない

起業時や一人社長だと「うちがビジョンを掲げるのはまだ早い」と考えてしまうかもしれません。

しかし、解説したように、ビジョンは「中期的な目標」です。

中期的な目標を掲げるのに「まだ早い」はありません。

ただし、想いの強い一人社長や社員の少ない起業したばかりの会社では「どのようにビジョンを作って良いのかわからない」というケースもあるでしょう。

そんなときは、ぜひ弊社にご相談ください。

弊社は、ビジョンを軸にした研修を行っておりますので、起業時や一人社長のビジョン策定も可能です。

事業を拡大していくためにも、適切なビジョンを作りましょう。

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石垣敦章(イシガキ ノブタカ)
080-3574-4261

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