ビジョンを策定するためには、ワークショップで話し合いをもって進めていきます。
しかし、多くの企業では、ワークショップの進め方がわからないのではないでしょうか。
そこで本記事では、ワークショップの基本的な進め方について解説します。
ぜひ自社のビジョン策定に役立ててください。
ビジョンワークショップの目的を明確にする
ワークショップを実施する際、まずは目的をはっきりさせておきましょう。
メンバーが同じ価値観を共有し、組織としての未来像を明確にする必要があります。
参加者全員が積極的に意見を出し合い、互いの考えや感受性を尊重しながら、ビジョンに対する一致した見解を形成していくための土台を作ることが、このワークショップの大きな役割となるのです。
成功するビジョン ワークショップの例
ある企業では、ワークショップ初日に全員で企業の理念や価値観を話し合い、その結果を全員が納得する形で言語化しました。
続いて、それらを基に具体的な中長期目標を設定し、さらには短期のアクションプランまで落とし込みました。
これにより、参加者は自らの役割と責任を明確に認識し、肩書きや立場を超えた協力体制を築くことができたのです。
その結果、明確な方向性が共有され、意思決定の迅速化と行動力が向上し、業績の向上にも大きく寄与しました。
ワークショップの計画と準備
ビジョンワークショップを成功させるには、計画と準備の段階から細心の注意をはらいましょう。
計画段階では、目標の明確化や参加者の選定がキーになります。
準備段階においては、効果的なアジェンダの作成や必要な資料、ツールの準備が重要な役割を果たします。
参加者の選定
ワークショップを実施するにあたり、適切な参加者選定をおこないましょう。
参加者は、異なる部門や専門分野からのメンバーを選んでください。
異なるメンバーを選定することで、多角的な視点がもたらされ、より豊かなビジョンの創出が期待できます。
効果的なアジェンダの作成方法
アジェンダ作りの際には、各活動の目的と想定される成果を明確にし、参加者が理解できるように構造を練り上げます。
このとき注意しなければならないのは、話し合うだけの時間に留まらないことです。
例えば、アイスブレイクの時間を設けるなどすると、参加者同士の壁を取り除き、より活発なディスカッションを促進できます。
必要な資料とツールの準備
適切な資料とツールがあれば、ワークショップはスムーズにかつ効果的に進行できます。
事前に資料を準備し、参加者に配布しておけば、ワークショップはより深い内容にフォーカスできるでしょう。
例えば、市場分析や競合情報などの事前情報を共有しておくと、具体的で実践的なビジョンの議論が展開されます。
また、ホワイトボードなどの視覚的なツールも積極的に利用しましょう。
ビジョンの具体化と整理
アバウトなアイデアをいくつか出したら、さらに絞り込んで、具体的なビジョンにしていきます。
この過程において、コンセプトマップなどのツールを利用して整理しながら進めると、チーム全体での共有理解を深められます。
アイデアからビジョンへの絞り込み
この過程で、まずはブレインストーミングを通じて、参加者全員の考えを出し合います。
さまざまな発想が飛び交った後は、それらを整理しましょう。
一見魅力的なアイデアでも、市場のニーズに合っているか、実現可能性は高いかなど、客視的な評価が求められます。
ここで、クリティカルシンキングを駆使し、現実的かつ実現可能なビジョンに絞り込んでいくことが大切です。
コンセプトマップを利用した整理の仕方
アイデアをビジョンに絞り込むには、コンセプトマップのような視覚的ツールを利用すると良いでしょう。
コンセプトマップとは、キーワードやアイデアを書き出し、それらの関連性を線で結ぶことで情報の構造を理解しやすくする方法です。
「例えば、市場の要求、競合分析、技術的課題」など、異なる要素をマッピングしながら、どのように組み合わせると独自の価値が生まれるかを視覚化します。
マップを参照しながら、さらに深堀りを行い、より詳細な戦略やビジョンに仕上げていきます。
ビジョンワークショップはプロへの依頼も検討してください
ビジョンワークショップは、本記事を参考にしていけば自社でも策定できるかもしれません。
しかし、実務の忙しい中小企業がここまでの時間をとり、上手く意見をまとめられるかといえば、現実的には難しいのではないでしょうか。
また、自社のメンバーだけで実施すると、どこかで妥協してしまったり、反対に感情的になりすぎてしまったりする恐れがあります。
ですから、ワークショップをおこなう際は、プロの手を借りるのも一つの方法だと考えてください。
弊社ではビジョンをより良いものにする「ビジョン・ブラッシュアップ」研修をおこなっておりますので、ビジョンを策定する際には、ぜひご相談ください。
株式会社comodo
石垣敦章(イシガキ ノブタカ)
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