予測指標 vol4 自分のカラーを活かして働く

人には誰もが得手、不得手があります。苦手なことというのは、時間をかけても成果につなげることは難しいですよね。だからこそ不得手。努力してできるようになるならそれは不得手ではなく、ただ経験がなかっただけ。経験して身につけられるべきものは、好き嫌いせず身につけるべきです。しかし散々努力しても人並みの成果がだせないのであれば、別のやり方を模索すべきときかもしれません。

自分にあった仕事の仕方、特性はどのようなものがあるのでしょうか。


上記図のように特性はそれぞれ異なるにも関わらず、皆で同じ営業手法をしているということはないでしょうか。
【4つの特性の概要】

グリーン(関係構築型)
アイデアを広めるために他者を説得する
関係構築に興味があります。その仕事にあなたが含めれていなくても、その人のために働くことを仕事の目的とするでしょう。
●好むこと 販売、宣伝活動をする。人を説得する、動機づける。
●行動 負けず嫌い。自己主張が強い。柔軟性がある。新しいことに熱意を示す。

ブルー(企画立案型)
アイデアを創造する ビジョンを打ち出す
創造、革新的な活動が好きです。芸術的に、創造的にアイデアを表現し、将来の計画を立てます。
●好むこと 企画する、抽象的なことに取り組む。新しい方法や手段を考える。確信を起こす。アイデアを用いて仕事をする。
●行動 洞察力がある。相手によっては社交的。思いやりがある。思慮深い、楽観的。

イエロー(管理運営型)
アイデアをサポートする 制度を規定して維持する 秩序正しくする 
構造、慣例、習慣的な行動に興味があります。既定の確立、手順を確立したり仕事の形式化に目的を置きます。
●好むこと スケジュールを作成する。細かい作業をする。管理する。数字を扱う仕事をする
●行動 秩序正しい。集中力がある。注意深い、持久力がある。

レッド(実行促進型)
アイデアを実行する やり方を決める 物事を成し遂げるのが好きです。
実際の仕事にかかわらず、完成品、現実的な解決策に関してゴールを見出します。
●好むこと 構築する、組織する。仕上がったものを確認する。問題解決をする。
●行動 友好的、決断力がある。活動的、素直、論理的。


「テレアポで営業一人あたりアポイント数を週に8社獲得する」この目標を達成しようとする、2社の事例を見てみましょう。

A社【皆で同じことをする】
全員で毎週月曜と火曜にテレアポをする日として同じ時間同じことをする。
実行促進型 週10件のアポ取得 数をこなすのが得意なためテレアポは相性がよい
関係構築型 週4件のアポ取得 深い関係構築手法は数をこなすテレアポとの相性が悪い
管理運営型 週4件のアポ取得 トークスクリプト通り話せるが、最後のひと押しが弱い
企画立案型 週4件のアポ取得 文章は得意だが、話すのは苦手
合計22件のアポイント 4人×8件=32件のアポに10件不足。

B社【特性ごとにやることを分ける】
全員で毎週月曜と火曜に集まるが、各自特性に合わせた仕事をする
・企画立案型 アポイント取得率を向上させる、ホワイトペーパー、お役立ち情報などを作成す  る。テレアポする時間は2日間で6時間までに抑える。2件アポ取得
・管理運営型 トークスクリプトのABテストを行い、クライアント属性ごとの成功率の高いスクリプトにブラッシュアップし続ける。テレアポする時間は2日間で6時間までに抑える。2件アポ取得
・関係構築型 HPやIRを見て情報を精査した後にテレアポをするクライアントに絞って対応してもらう。テレアポの時間は2日間すべて利用するが、リサーチ時間があるため、件数は少なめであることを考慮する。12件アポ取得
・実行促進型 とにかく数をこなす能力が高いため2日間、数にこだわりテレアポをする。16件アポ取得合計32件のアポ取得 目標達成率100%
関係構築型と実行促進型のアポ取得数が向上したのは、企画立案型のお役立ち情報や、管理運営型の作成したトークスクリプトのお陰なので、32件のアポは4人で8アポづつ振り分ける。

A社とB社を比較するとB社の方が短期的な成果が高いです。しかし特筆すべきは長期的な成果です。ただ同じ活動のみを続けているA社と違い、B社はお役立ち情報などのコンテンツ資産が会社内に蓄積されていきます。この違いは企業経営をする上で大きな違いとなっていきます。
また、社員同士の連携力は向上しますし、何より生き生きしてきます。

左はA社、右はB社。自分のカラー特性を発揮できると、社風まで変わっていきます。
仮にA社がテレアポを継続した場合、未達が続き、コール数を増やすことになるはずです。成果につながらないままコール数だけが増え続ける。来る日も来る日も、同じことをし続ける日々。自分の特性に合った自分のやり方を考えることさえ、諦めてしまいそうです。
 全員が同じ行動を同じ量行うことは、一体感ではなく、息苦しさにつながります。
カラー特性は「らしさ」を発揮(発色)できるからこそ、重なり合って美しい。
押し付けられた方法を妥協して仕事をしていては、「らしさ」の発揮(発色)はできず、にごったいろになります。
A社は仕事ができるベテラン揃いの会社
B社は経験の浅い社員ばかりの会社
B社はカラー特性を発揮できれば、A社にも勝てる可能性があるということです。長期的にみればその差は更に広がることでしょう。
特性に合った仕事をしてもらい成果を最大化する。この成果に付け加え、人材育成や組織開発にもつなげていきたい。そう考えるのならば指標(KPI)をプロセスで活用することをオススメします。そのような指標を私は予測指標と名付けました。
思考:誰がどのように考えれば、指標が人材育成や組織開発につながるのか思考します。
浸透:予測指標を実践する中で徐々に慣れていき、「チームのもの」と位置づけ浸透させていきます。
進化:個人でできることは増えていくように、チームのできる仕事のレベルは上がっていくのが理想です。理想の進化をたどることができれば、同じ人員数でもより高い成果を生み出せる組織に生まれ変わります。
思考、浸透、進化の3つのS及び具体的なプロセスに関しては著書、もしくは研修のご依頼をいただければ幸いです。
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