「ビジョンは重要なものだ」と考える企業がいる一方で「ビジョンは必要ない」と考える企業もいるかもしれません。
また、なかには「あった方が良さそうだけど必要ないっていう意見もあるからどうすべきか悩んでいる」という企業もあるでしょう。
そこで今回は「ビジョンは必要ない」と言われる理由について解説します。
なぜ「必要ない」という意見が出てしまうのかがわかれば、より洗練されたビジョンを策定できるようになります。
ビジョンは必要ないと考えている方も、ぜひ最後まで読んでみてください。
ビジョンは必要か?不必要か?
結論から申し上げますと企業にとってビジョンは必要です。
ビジョンがなければ社員のモチベーションやエンゲージメントも高まりませんし、会社の進むべき方向がわからなくなるからです。
ビジョンは会社全員で目指す目標ですから、策定しておいて困ることはありません。
もし「ビジョンを策定している方が非効率」「ビジョンは無駄だ」と考えているのであれば、ビジョンに対する考えが誤っているのかもしれません。
ビジョンが必要ないと言われる理由
ビジョンが必要ないと考えている方は、大きく以下の2つに分かれるのではないでしょうか。
- ビジョンを掲げなくてもうまくいく
- ビジョンそのものが無駄だと感じている
これまでの経験から上記のように考えてしまっているかもしれませんが、それは誤解です。
正しくビジョンを策定できていないまたは理解できていないために誤解が生じたのだと考えられます。
具体的にどのようなケースで誤解が生じてしまうのか、以下で解説します。
ビジョンの策定に注力しすぎる
ビジョンが無駄だと考える人は、ビジョンの策定に注力した経験があったり注力しなければならないと考えていたりするのではないでしょうか。
であるならば「ビジョンの策定は時間がかかって本業に支障がでる=無駄な時間」と捉えてしまっているかもしれません。
しかしビジョンの策定は決して長期的に時間をかけるわけではありません。
あまりにも長い時間がかかるのであれば、それは「ビジョンを策定する」ことに問題があるとは言えません。
ビジョンを言語化していない
「ビジョンを掲げなくてもうまくいく」と考えている人は、単にビジョンを言語化していないだけかもしれません。
ビジョンは中期的な目標ですから、掘り下げていくと「単にいつも考えていたこと」であるケースもあります。
ですから、ビジョンとして言語化していなくても常日頃から社員に想いを伝えていたのかもしれません。
これは単に「ビジョンとして言語化しているかどうか」という話になります。
社員に関係性のないビジョンが掲げられている
策定したビジョンが誤っているためにビジョンを無駄だと考えてしまう人もいるでしょう。
なかには「過去にビジョンを掲げていた会社があったけれど、よくわからなかった」という人もいるかもしれません。
社員に関係性がなく、モチベーションもエンゲージメントも向上しないようなビジョンであれば、そのビジョンは確かに必要ありません。
しかし、これは単にビジョン自体が間違っているのが原因です。
正しいビジョンの考え方を理解していれば、社員が自分事と捉えられる意味のある内容になります。
意味のないビジョンを掲げている
意味のない大きすぎるビジョンを掲げてしまうのも「必要ない」と誤解されてしまう原因です。
なぜなら、掲げるだけで達成できない夢や理想のようなものだからです。
たとえば「世界から困っている人をなくそう!」といったビジョンがあったとしましょう。規模の大きい内容で一見インパクトはありますが、このビジョンをもとにしてどのように行動すれば良いのか、どこを目指していけば良いのかはわかりません。
ですから「大きなことを掲げるだけで意味がない」と誤解されてしまうのです。
本来のビジョンはより具体的で行動指針も明確になるものです。
「ビジョンは必要ない」は間違いが重なった誤解
「ビジョンは必要ない」と考えられてしまうのは、ビジョンへのいくつもの間違いが重なった誤解です。
本来のビジョンの意味を理解して策定されていれば「必要ない」「無駄」と考える人はいないでしょう。
正しくビジョンを策定すれば必ず意味のあるものになりますので、ぜひより効果的なビジョンを策定したい際は弊社にご相談ください。
株式会社comodo
石垣敦章(イシガキ ノブタカ)
080-3574-4261