ビジョンと経営理念の違いについて理解できているでしょうか？
社内でかかげ、社員に浸透させていくという目的は同じですが、全く異なるニュアンスを持ちます。
そこで今回は、ビジョンと経営理念の違いについて、また、それぞれの目的や作り方について解説します。
ビジョン・経営理念の目的
ビジョン・経営理念は、「企業の存在意義」や「目指す方向性」などといった経営者の考えや価値観について示すものです。
会社を経営するにあたって、社員にやるべきことを理解させ、結果につなげてもらうのが目的です。
また、ビジョン・経営理念を社外に表明することで、社会的信用を得るという目的もあります。
ビジョンと経営理念の違い
「ビジョンと経営理念は何が違う？」と疑問に持つ人もいると思います。
まず、経営理念とは、事業の経営に関する基本的な考え方や方針であり、経営者や創業者によって提示されます。
社内においては、働く社員の行動指針となったり、会社の一員としての誇りを高めたりするものです。
なお、社外においては、企業のイメージアップやブランディングを図る目的もあります。
ビジョンとは、「経営目標」「事業ビジョン」などを指します。
違いとしては、経営理念は“企業の基本的な価値観”を示すものであり、ビジョンは“企業が理念に基づいて掲げる具体的な事業目標”を意味し、同じようで実は異なります。
経営理念として掲げるだけでなく、ビジョンで実現に向けて動くことが会社を経営するうえでは重要です。
また、ビジョンは中長期的に達成したい目標であることから、随時見直すことが望ましいとされています。
経営理念の作り方のポイント
経営理念を作る際は、以下のポイントを参考にしましょう。
- “理念”を意識する
- “追及”を意識する
- 社員を巻き込む
目的理念と行動理念を意識することがまず第一です。
そして、追求すべき点をバランスよく保ちましょう。
社員を巻き込み、全社に浸透させていくことが重要です。
それぞれのポイントについて解説します。
“理念”を意識する
経営理念は実践しなければただの標語になってしまいます。
「なにどうすればいいのか」具体的な行動がわかるような理念である必要があるのです。
そのために、経営理念には「目的理念」と「行動理念」をしっかり意識して作る必要があります。
目的理念には“企業のあるべき姿”を示し、行動理念には“目的理念を実現するための行動基準”を示してあげましょう。
“追求”を意識する
事業を成長させていくには、“人間性”と“社会性”、そして“経済性”の追及が必要であり、それぞれのバランスがとても重要となってきます。
利益だけを追求してしまえば、顧客満足度をあげることはできません。
逆に、人間性や社会性が高くても、利益がなければ倒産してしまいます。
つまり、“人間性”と“社会性”、そして“経済性”の追及のバランスが保たれている「企業としてのあるべき姿」を示せるように意識して考える必要があるのです。
社員を巻き込む
経営理念やビジョンは、会社の全社員で共有する価値観となります。
幹部やマネージャーなどといった上層部だけが把握していればいいというものではありません。
経営理念とビジョンは、社員たちを同じ方向に向かわせるために、一人ひとりに浸透させていく必要があるのです。
社員を巻き込んだり、全社員とグループディスカッションなどを重ねたりして、より良い「経営理念・ビジョン」を作りましょう。
ビジョン・経営理念は企業の“価値観”
ビジョンや経営理念には、企業の価値観が示されています。
その会社で働く社員たちは、各々でさまざまな価値観を持っているでしょう。
しかし、経営理念に基づいて、ものの見方や考え方を共有すれば、組織力の向上に繋がります。
経営理念には、「社員の満足度」「顧客満足度」「社会貢献」の3つが入っていることが多いです。
3者への貢献度がバランス良く保たれている会社が、これからも成長していく企業といえるでしょう。
ビジョンや経営理念を決める際は、ぜひ今回の記事を参考にしてみてください。
もし自社だけでの考えるのが難しい場合は、ぜひ弊社にご相談ください。
株式会社comodo
石垣敦章（イシガキ ノブタカ）
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