ビジョンを策定する際に大切なのは「まず社内の人間が理解できる内容かどうか?」です。
では「社内の人間だけが理解できれば良いか?」と言われれば、決してそうではありません。
そこで今回は、ビジョンを社内に向けて考えるべきか?社外へ向けて考えるべきか?について解説します。
ビジョン策定の参考にしてください。
なぜビジョンは社内の人間が理解できれなければいけないのか?
前提として、ビジョンは社内の人間に伝わる内容でなければいけません。
なぜなら、以下2つの理由があるからです。
- 会社の方向性に合った行動に落とし込むため
- 社内が理解しなければ社外に伝わらないため
それぞれの理由について、以下で具体的に解説します。
会社の方向性に合った行動に落とし込むため
そもそも、ビジョンは会社の方向性に合った行動をするために策定します。
同じ方向を向いて動かなければ、企業が目指す未来に向けて一丸となって動けないからです。
曖昧なビジョンを掲げてしまうと、社員が「結局そのビジョンに向けて何をすれば良いのかわからない」状態になります。
ですから、社内の人間が行動として何をすべきかがわかるビジョンにしなければならないのです。
社内が理解しなければ社外に伝わらないため
ビジョンは、社内に伝わらなければ社外には伝わりません。
同じ社内で働いている仲間に理解できないのであれば、社外に発信しても伝わるはずがないからです。
身近であり、仕事内容も理解している社内の人間が理解できていないことを、社外の人間が文章だけで理解できるかといわれれば、大きな疑問が残ります。
ですから、まずは社内へ向けて発信し、理解してもらえるか?浸透するか?を確認しなければなりません。
ビジョンは社内向けに作るべき?社外向けへ作るべき?
ビジョンを社内に向けるか?社外へ向けるか?という疑問については、どちらとも言えません。
どちらも間違いではありませんし、正解でもないからです。
ただ、大切なのは「何を目指すか?」です。
今の会社にいる従業員の強化を図るなら、社内だけに向けた内容でも良いでしょう。
ブランディングとして外部へ発信するなら、社外へ向けた内容が良いでしょう。
このように、目的によって社内に向けるか社外に向けるかは異なります。
ビジョンは社内から社外へ広がるのが理想
上記で「目的によって社内へ向けるか社外へ向けるかは異なる」と解説しましたが、決して片方だけに向けたビジョンは理想的なものではありません。
理想的なビジョンは、社内にも社外にも伝わる内容です。
社内から見ても納得して行動に落とし込める、ステークホルダーから見ても応援したくなるといったビジョンが、最も良いビジョンと言えるでしょう。
では、なぜ社内から理解を深める必要があるかというと、以下のような段階を踏むからです。
- ビジョンの策定
- 従業員がビジョンに沿った行動を進める
- 社外にビジョンが伝わる
- ビジョンとその会社の行動が合致する
たとえば、上記で従業員がビジョンに沿った行動をしていない場合、ステークホルダーからしてみれば「良い内容を掲げているけど、言ってることとやってることが違う」とマイナスなイメージを持たれてしまいます。
仮に「10年後もみんなが笑顔で暮らせる社会を作る」のようなビジョンだったとします。しかし、そこで働いている従業員が笑顔ではなく不愛想な態度だったらどうでしょうか。確実に「ビジョンと行動が違う」と不満をもたれてしまいます。
ですから、まずは社員に浸透させなければならないのです。
社内に浸透した上で社外に伝わっていけば、ビジョンに共感してファンになってくれる顧客が増えていきます。
社内外に伝わるビジョンを
ビジョンは、社内・社外と決めずに、どちらにも伝わる内容が理想的です。
しかし、多くの企業は「社内向け」や「社外向け」に感じられるビジョンを策定しているケースが多いです。
決して間違いではありませんが、できれば両者に伝わるビジョンを策定した方が良いでしょう。
弊社ではビジョンを魅力的にするビジョン・ブラッシュアップをおこなっておりますので、もしビジョンの考え方や言葉にお悩みでしたら、ぜひご相談ください。
株式会社comodo
石垣敦章(イシガキ ノブタカ)
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