ネガティブストーリーVSポジティブストーリー 管理職は動機を大切に

管理職の皆さんは普段、ネガティブに話をすることと、ポジティブに話をすることどちらの方が多いですか。また、どの位の比率で話していますでしょうか。ポジティブに前向きな話をすることも大切ですし、時には、ネガティブな現実を率直に話すことも大切ですよね。うまく使い分けをするためにもどんな効果があるかは押さえておきたいところ。今回の記事ではネガティブな動機とポジティブな動機について考えていきたいと思います。

目次

ネガティブな動機

ネガティブな動機とはどのようなものがあるでしょうか。

怒られたくない
責められたくない
低い評価をつけられたくない
降格したくない
嫌われたくない
この状況から逃れたい

これらネガティブな動機を活用して、ネガティブストーリーを話したことはないでしょうか。
「このままいくと今期は未達で評価にも響くぞ」 
「早く終わらせないと、プロジェクトが終わらずに周囲に迷惑がかかるぞ」
時には現実を率直に伝えて、現状を軌道修正していく必要はあります。
ネガティブな動機を活用するのは何がいけないのでしょうか。

Wegnerが、1994年に提唱したメンタルコントロールに関する理論「皮肉過程理論」をご紹介します。
白熊が怖い。白熊に会いたくない。そう考えれば、考えるほど、常に心の中に白熊をとどめておかなければなりません。白熊を避けることを忘れてしまっては、いざ遭遇した時に逃げられませんから。白熊を避けたいと思えば思うほど、白熊のことを考え続けなければならないという逆説的効果が発生する。

常に頭の中がネガティブな事象に侵されることになります。気がかりなことばかりでは仕事のパフォーマンスが低下します。パフォーマンスが下がるだけでなく、気分は落ち込み、無理をして心身を疲弊させ、健康を害するかもしれません。

ポジティブな動機

ポジティブな動機はどのようなものがあるでしょうか。

喜ばれたい
感謝されたい
出世したい
収入を上げたい
部下のためにがんばりたい
スキルを上げたい
評価されたい
達成感を感じたい

ネガティブな動機と比較して、どちらの方が、長続きするのでしょうか。もちろんポジティブな動機です。その理由はネガティブな動機はその動機を隠してしまえば解決してしまうので。

例えば失敗したくないというネガティブな動機があれば、チャレンジしなければ、失敗は減らせます。叱られたくないというネガティブな動機があれば、失敗したことを隠せば叱られることもなくなります。そうネガティブな動機は挑戦を奪い、クレームや失態を隠すことにつながるのです。

一方でポジティブな動機はどうでしょう。
お客様に満足頂きたい。そう考えれば、お客様に満足頂けるまで、色々なことにチャレンジするようになります。そして満足頂き感謝されれば、うれしくなり、もう一度感謝されるように、活動を続けることになります。ポジティブな動機は良いサイクルを回し、ありたい姿に近づいていきます。

ポジティブな動機を大切にすべき理由はわかったとしても、実際、ありたい姿は人によりバラバラです。だからこそ日頃から対話が必要。対話するためにも、共に働く人同士、ビジョンが大切になります。ポジティブな動機を見つけ、プラスも対話をしていくためにも、ビジョンは意欲を高める内容で、メンバーにもインパクトがなければいけません。

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石垣敦章(イシガキ ノブタカ)
080-3574-4261

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