クレドとは?作り方と事例、制作後の対策

目次

クレドとは?

クレドとは、ラテン語で志・約束・信条を意味する言葉で、企業全体の従業員が心掛けるべき信条や行動指針のことをいいます。ミッション・ビジョン・バリューを言語化し1枚のカードにまとめたものをクレドカードと呼んだりしています。クレドをつくることで、意識改革、すべき行動を促進、すべきでない行動を防ぐ。人材育成、顧客満足度向上、従業員満足度向上、コンプライアンス徹底などにつながります。

クレドカードの意義は?

ミッション・ビジョン・バリューはつくるだけではなく、運用も大切になります。いかにしてその期待する効果を発揮させるかを意識したいですよね。クレドカードにすると従業員一人ひとりに効果が表れます。クレドカードは社員がいつでも携帯し、確認できるように、カード形式にするのがおススメです。大き過ぎたり、冊子にしていると社員が携帯しなくなり、見返すことが減ります。またクレドカードは社員だけでなく、顧客や、見込み客、取引先、求職者など外部にも配布して、自社のクレドを広く知ってもらうツールでもあります。そのためカードにするとこれらの目的を達成しやすくなります。

クレドの事例 ザ・リッツ・カールトン「ゴールドスタンダード」

クレド

リッツ・カールトンはお客様への心のこもったおもてなしと快適さを提供することをもっとも大切な使命とこころえています。

私たちは、お客様に心あたたまる、くつろいだ、そして洗練された雰囲気を常にお楽しみいただくために最高のパーソナル・サービスと施設を提供することをお約束します。

リッツ・カールトンでお客様が経験されるもの、それは感覚を満たすここちよさ、満ち足りた幸福感そしてお客様が言葉にされない願望やニーズをも先読みしておこたえするサービスの心です。

モットー

ザ・リッツ・カールトンホテルカンパニーL.L.C.では「紳士淑女をおもてなしする私たちもまた紳士淑女です」をモットーとしています。この言葉には、すべてのスタッフが常に最高レベルのサービスを提供するという当ホテルの姿勢が表れています。

サービスの3ステップ

あたたかい、心からのごあいさつを。
お客様をお名前でお呼びします。一人一人のお客様のニーズを先読みし、おこたえします。
感じのよいお見送りを。さようならのごあいさつは心をこめて。お客様のお名前をそえます。

サービスバリューズ:私はリッツ・カールトンの一員であることを誇りに思います。

私は、強い人間関係を築き、生涯のリッツ・カールトン・ゲストを獲得します。
私は、お客様の願望やニーズには、言葉にされるものも、されないものも、常におこたえします。
私には、ユニークな、思い出に残る、パーソナルな経験をお客様にもたらすため、エンパワーメントが与えられています。
私は、「成功への要因」を達成し、ザ・リッツ・カールトン・ミスティークを作るという自分の役割を理解します。
私は、お客様のザ・リッツ・カールトンでの経験にイノベーション(革新)をもたらし、よりよいものにする機会を常に求めます。
私は、お客様の問題を自分のものとして受け止め、直ちに解決します。
私は、お客様や従業員同士のニーズを満たすよう、チームワークとラテラル・サービスを実践する職場環境を築きます。
私には、絶えず学び、成長する機会があります。
私は、自分に関係する仕事のプランニングに参画します。
私は、自分のプロフェッショナルな身だしなみ、言葉づかい、ふるまいに誇りを持ちます。
私は、お客様、職場の仲間、そして会社の機密情報および資産について、プライバシーとセキュリティを守ります。
私には、妥協のない清潔さを保ち、安全で事故のない環境を築く責任があります。

第6のダイヤモンド

ミスティーク
エモーショナルエンゲージメント
機能的

従業員との約束

リッツ・カールトンではお客様へお約束したサービスを提供する上で、紳士・淑女こそがもっとも大切な資源です。 信頼、誠実、尊敬、高潔、決意を原則とし、私たちは、個人と会社のためになるよう持てる才能を育成し、最大限に伸ばします。 多様性を尊重し、充実した生活を深め、個人のこころざしを実現し、リッツ・カールトン・ミスティークを高める…リッツ・カールトンは、このような職場環境をはぐくみます。

引用: https://www.ritzcarlton.com/jp/about/gold-standards

クレドの構成

ミッション

果たすべき使命。何者であるべきか・何をするのか。

ビジョン

将来のあるべき姿。目指すところ。〇年後に実現していたい状態。

バリュー

何を大切にして日々行動するのか。

クレドの作り方

プロジェクトチームを作る

クレドを作る際、経営者のみで作り上げることがありますが、従業員も関わってもらうことをおススメします。クレドを作るプロセスに関わると、その後の意識改革や実行力が飛躍します。そのため、クレド作成はプロジェクトチームを作り、経営者の意向、社員の価値観など双方向にやりとりして作りましょう。プロジェクトチームができたら、クレドを作る意義や目的をきちんと共有し、各自に期待する役割を伝えましょう。

クレドの活用イメージと、スケジュールを決める

クレドが活用され、変わっていく〇年後の会社の状態をイメージします。ここがぶれていると、作成時に意見が食い違います。そして、いつまでにどこの過程が完了しているかの目安も重要です。日々の忙しい中で、作成するため、期限がないとつい、後回しにしがちなので、スケジュールがあると予定日までに仕上がりやすいです。クレドは完璧で未来永劫使えるものを作ろうと考える方もいらっしゃいます。クレドは状況に応じて変化させた方が、ぼやっとしたクレドにならずに済みますし、未来永劫使えるという視点が強いと、スケジュールだけが過ぎていってしまうのでぜひ、完了スケジュールを決めてください。

文章化

クレドを作る際は、会議とアンケートの両方をおススメします。会議の方が直接意見をだしやすい人もいれば、アンケート方式で文章で書いた方が自分の思いを伝えられる人もいます。アンケート方式を行なわない会社もありますが、プロジェクト会議ではつい、社長の意見に流されてしまうということもあるため、文章での提出は社員の価値観を知る良いきっかけにもなります。

フィードバックを受ける

クレドをつくったら、まずは社内のプロジェクトメンバー以外の意見を聞きましょう。率直にどのように思ったかを聞きます。そして次に量が多すぎないか少なすぎないか。表現がわかりづらかったり、抽象的でないか。そのクレドを聞いて、モチベーションが上がったり、成し遂げたいと心から思えるものか。この対話を繰り返します。その後、社外のお客様に、意見を伺います。自社に期待しているイメージ通りか。長くお付き合いしているお客様であれば、あなたの会社の良い点をあなたが気づけないことまで教えてくれることがあります。その声を反映し、クレドを完成させていきます。
フィードバックでは以下の点を意識してください。

従業員にフィードバックをもらうとき

・〇年後もこの会社で活躍したいと思える内容か
・〇年後自分が成長している姿をイメージできる内容か
・そのクレドは自分だけでなく周囲にも誇れる内容か
・そのクレドは心から成し遂げたいと思える内容か
・そのクレドは、今の状態よりもより良い状態になることをイメージできる内容か

お客様にフィードバックをもらうとき

・今まで取引してくださった当社に対する期待を表現できている内容か
・今後も取引したいと感じる内容か
・当社を、他の会社に紹介したいと思える内容になっているか

クレド通りの会社にするにはボトムアップで

クレドができたら、次にすべきは、社員の意識合わせと実行力向上です。
会社のクレドと社員一人ひとりにある価値観は、すり合わせてこそ、実現させたいという欲求がでてきます。弊社のミッションアライン研修の詳細はこちら

また、クレドの要素の一つであるビジョンはお客様に話せば自社の良さを理解いただけます。ビジョンを話す人に、普段であったことはありますでしょうか。日本ではビジョンを話す人が圧倒的に少ないと言われています。ただ、最近ではSNSでビジョンを発信したり、営業先でビジョンを話す方が増えています。社員一人ひとりが自分の言葉にしたビジョンを話せると、成果につながりやすいです。弊社のビジョンブラッシュアップ研修はこちら

研修に関するお問い合わせはお気軽に
株式会社comodo 石垣敦章(イシガキ ノブタカ)
080-3574-4261

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