今起きている問題を認識し受け止め、将来なりたい姿から逆算して考える思考法。
バックキャスト思考とは
~バックキャスト思考が注目される理由~
「今起きている問題を認識し受け止め、将来なりたい姿を想像し逆算して考える思考法」のことです。
もともとは1970年代に、環境問題の分野で用いられていたようです。
私たちは普段、フォーキャスト思考(今を原点として将来を考える思考)で物事を進めることが多いかもしれません。将来豊かに暮らすためには今あるものの延長で何をすべきか、ということですね。しかし、この思考法では答えの出ない(出せない)問題が多くみられるようになってきています。
なぜなら、
昨今の感染症や、紛争により、将来の見通しが困難である時代となっているからです。
既存のものから考える解決策ではなく、何か新しいことを考えられるような思考法が必要となってきています。
バックキャスト思考は、現在の延長線上ではなく、通常20~30年の期間で、新たに大きな変化が必要な問題があったときに有効性を発揮します。
では具体的にどのような手順で行っていくのかを見ていきましょう。
1. 将来の姿を定義する
2. それを行ううえでの問題や課題を徹底的に明らかにする。
3. 問題・課題を受け入れたうえで、将来のビジョンを描く
4. 具体的なアクションを計画する
1. 将来の姿を定義する
ここが具体的に行えないと、先に進めないどころか問題もぶれてしまいます。
できるだけ具体的に将来の姿を想像することで、これ以降に行うステップも細かな要素を抽出することができます。
2. 問題や課題を徹底的に明らかにする
例えば、電力エネルギー削減のために省エネエアコンを各部屋に設置した。しかし、通常のエアコンを使用していた時よりも電力消費量は上がってしまいました。
今までは、1部屋にみんなが集まり、エアコンを利用していたが、省エネエアコンという安心感から、各部屋で各々が省エネエアコンを使用するようになってしまった。
これでは、本当の意味での問題解決にはなっていません。本当の問題は何だったのか。
問題や課題の本質を明らかにする必要があります。
3. 問題・課題を受け入れたうえで、将来のビジョンを描く
問題の本質を受け入れることで通常では考えられなかった新たな可能性を見出し、
実現可能な将来へ近づけていく。
4具体的なアクションを検討
1~3で問題・課題解決の具体的な方法が見えてきたはずです。
あとは、ひとつずつ確実に、着実にアクションを実行していきましょう。
正解が不明瞭な問題・課題に対して、新たな発見・選択肢を考えアプローチしていくバックキャスト思考。将来なりたい姿(あるべき姿)を想像し、創造的な思考が必要ということですね。
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