導入事例　学生の頃からのビジョンが達成する瞬間

2023年4月22日

皆さん、ビジョンは通常何年単位で設定しますか。3年や5年という会社が多いですが、かの有名なムーンショットは10年でしたね。「1960年代のうちに人間を月に着陸させ地球に無事帰還させる」非常に力強いビジョンです。
今回ご紹介させていただくのは、Amazing engine株式会社　代表取締役社長兼CEO 小川善隆さん。小川さんのビジョンはいつから芽生えたものなのか。ぜひ一読ください。

小川さんのキャリア

ウェブ系エンジニア　着メロ、着うた、着うたフル、デコメール等　　　　
PCのウェブゲーム開発。
フィーチャーフォン（ガラケー）のアプリ開発、ウェブアプリ開発
その後2015年5月に会社設立
SES開始。
2018年には社員やインターンを向かえ入れ、仲間と組織を強化していく。

学生の頃からの想い

小川さんインタビュー
子どもの頃って合う、合わないとかがあって、円滑に話すって難しいですよね。大人だと会話の引き出しがたくさんあって相手に会わせて話すこともできる。でも、子どもは会話の引き出しが少ない。無邪気に話しているうちはいいのですが、合わないと関係が崩れることもあります。私にとって、会話の種になっていたのがゲームでした。当時はドラゴンクエストやファイナルファンタジーが流行っていて、ゲームの話をすれば仲良くなれました。共通の趣味であっという間に仲良くなれる。ゲームがコミュニケーションの媒体になっていたんですよね。

これってすごいことだと思いませんか。家の中で楽しむのがゲームですが、外の世界で人とつながることができるのもゲーム。ゲームが世界を広げてくれたんです。私にとって、この時の経験は大きなものでした。

会話の種となったゲーム。自分も作る側になりたい。そう思い、ゲームの専門学校に通い、自らゲームの制作側に移っていきます。

自社開発ゲーム制作開始

2019年11月にビットオズワンダークラッシャー制作メンバーと顔合わせ。このメンバーとならやれる。そのように実感しました。ですが、ゲーム制作は困難がつきものです。ここはこうした方がいい、あそこをもっとよくしたい。このような機能も付け加えようか。などなど、メンバーから多くのアイデアが沸いてきます。ただアイデアは人が増えれば、意見が割れることもある。どの選択が正しいのか。悩んだ時に立ち返ることができる場所がある。それがコンセプトだと思います。ビットオズワンダークラッシャーのコンセプトは「狙い撃ち、当てる爽快感」です。方針がぶれそうになった時は、何度もこのコンセプトに立ち返ってきました。

なぜ、このコンセプトなのか。それは子どもの頃に体験した、会話の種。その種から交流が広がることを意識してうまれたものです。「狙い撃ち、当てる爽快感」は遊び方が十人十色。遊ぶごとに入手できるアイテムが変わります。進み方もそれぞれ変わってくる。ショットの強さは弱いけど、ショット段数が多い成長の仕方をするなど、自分好みにキャラクターを強化していける。ゲームのプレイ動画をSNSにアップすればコミュニケーションを生むきっかけになります。「狙い撃ち、当てる爽快感」というコンセプトが子どもの頃、自分が助けられた、コミュニケーションのきっかけになるわけです。

株式会社comodoの石垣さんと話していく中で、過去の体験と、今後の目標などを紐づけて、下記のようなビジョンを言語化しました。
「インディーゲームで瞬間売上100位以内を目指す。その結果、ゲームをした大人にはチームメンバーになりたいと思われ、子どもには、将来ゲーム制作の仕事をしたいと思ってもらえるゲームとする」
ゲームがコミュニケーションの種になる。まさにこれを体現できるゲームを世に出すことができました。そして今、このビジョンを掲げました。しかしこのビジョン達成は簡単ではありません。2023年4月22日現在インディー 3698 件数。そこで100位以内とは上位2.7%です。かなりハードルの高い目標です。ですが、コミュニケーションの種となるためには、「そのゲーム知ってる。やってるよ！」とならなければいけません。そのためには、100位以内になる必要があるのです。子どもの頃からの実体験を広げるためにも、100位以内はこだわりたい。ビジョンは測定可能であることの重要性は、石垣さんからのアドバイスからも実感しています。子どもの頃の実体験が、起業した今、自分の会社で影響を与えられる側になれる。このビジョンは達成させなければいけません。